2015年5月31日日曜日

EGDTという厄介な用語

 EGDT(early goal-directed therapy)という厄介な用語を葬るために、米国でPROCESSスタディ(NEJM 2014 370 1683)、豪州とNZでARISEスタディ(NEJM 2014 371 1496)、英国でProMISEスタディ(NEJM 2015 372 1301)、が組まれていたことを腎臓内科でありながら知らなかった。EGDTは特別な肺動脈カテーテルを使った金まみれのスタディで、プロトコルも輸血だのドブタミンだの余計なことをしているから、「速攻で抗生剤、で最初はどっと輸液して、それでもだめなら昇圧剤、そのあとは引きさがる」という割とコンセンサスのある治療戦略をEGDTと言ってしまうと誤解を受ける。だから、これらのスタディが「EGDTは否定された」と言っても、いまいった常識的な輸液戦略を覆すのではないから、誤解しないことが必要だ。それにしても、アルファベット四文字を葬るために4カ国が3つもの別々のスタディを組まなければならないなんて、アングロサクソン系は他国のスタディ結果を信じるということをしない…trust nobody。