2019/11/15

Secondary IgA nephropathy (二次性IgA腎症) について少し考えてみる。

みなさんはSecondary IgA nephropathyをご存知であろうか?
恥ずかしながら、私はその概念をあまり理解していなかった。。でも、日本人にも多いIgA nephropathyなので、この知識を理解しておくことは非常に重要なので共有したいと思う。
以前に数個IgA nephropathyについては記事がある。

下記がIgA腎症の機序の図である。
Dove pressより引用


原発性とSecondary IgA nephropathyについては組織学的な違いはない
(最近のKI reportでもPrimaryとSecondaryでは、Gd-IgA1、IgG-IgA1複合体濃度の違いもなかった。)。

そのため、Secondaty IgA nephropathyは、疾患が生じた時に一緒に検査をして原発性IgA nephropathyが見つかるのではとも言われている。
しかし、特定の疾患に対しての報告も多く指摘されてきた。

関連性のある疾患として下表のようなものが指摘されている。


この中で多く報告されているのは、消化管・肝臓疾患、自己免疫疾患、IgA 血管炎である。

・疫学は、
肝移植の際に行われた腎生検データで9-25%のIgA 腎症の報告があった。
逆にIgA腎症患者の9%に肝硬変を有していたというフランスのデータが有る。

・何故起こるのか?
肝硬変患者では、IgAのクリアランス低下がIgA腎症の誘引の一つであると考えられている(下図が除去の図)。
一般的な除去に関しては、
1:循環IgAが肝小孔を通って類洞に到達し、ディッセ腔にいく
2:IgAがASGP-R(asialoglycoprotein-receptor)にくっつく
3:くっついたIgAは小胞に包まれ肝細胞内に入る
4:ライソゾームで溶かされる。
       Kidney International (2018) 94, 674–681
IgAの複合体は通過はできない。

肝硬変患者では肝細胞の減少、ASGP-Rの減少、肝小孔の減少や狭窄や門脈圧亢進症などが生じることでクリアランスができないと言われている。
また、治療で使うインターフェロンγもIgAクリアランス低下に寄与する。

・治療は?
Secondary IgA nephropathyの治療は原則は原疾患の治療と言われているが、明確には定まってはいない。
セリアック病や炎症性腸疾患に伴うものは、原疾患の改善によって尿の異常な共改善したことが報告されている。しかし、他の疾患に関しては明確には言われていない。


まずは、この概念を知っておくことは重要であり、いま色々と研究が進んでいる分野でもある。
Gd-IgA1の定量化が難しくガラクトース欠損ヒンジ配列を特異的に認識するモノクローナル抗体としてKM55がある。

色々と勉強することも多く、腎臓内科はとても楽しいと改めて認識させられる。