2015/04/30

LAA closure

 心房細動の治療はNOAC(non-vitamin K antagonist oral anticoagulant)が広く用いられているが、次の治療として左心耳を機械的に閉じてしまう器具が開発されていたことを遅ればせながら知った。米国内科学会誌のACP Journal Clubで、この器具とワーファリンを比較したスタディを吟味していた(Ann Int Med 2015 162 JC4)からだ。スタディ(PROTECT AFスタディ、JAMA 2014 312 1988)では非弁膜症の心房細動をmeanで3.8年フォローしたら新しい治療が脳梗塞や心血管系死亡の予防においてワーファリンより優れ、出血や手技に伴う合併症もnon-inferiorだったという。NOACと比較したデータはまだないが、抗凝固ができない患者に有効かもしれない。心房細動を原因から絶つ治療として肺静脈出口周囲の焼灼、MAZEなどがあるが、LAA closureはTEEと透視を組み合わせて経静脈的に(心房中隔をこえて)左心耳をデバイスで塞ぐ。Boston Scientific社の商品名をWATCHMANと言う。リズムを絶つのではなく塞栓が生じる元を断つ治療だ。日本でもカテ病院ではすでに始められているのだろうか。


2015/04/28

FrenchとGauge

 今日は外科内科カンファがあって、気胸の話だった。初期研修の頃に呼吸器内科ローテーション時に胸腔ドレーンを挿入したのを思い出した。挿入の仕方とトラブルシューティングを外科の先生から聴けて、手技はやっぱり慣れた人がやったほうがいいと思った。ところで、カンファでFrenchとGaugeの話になった。French = 外周×3×π、すなわち外径 = French / 3。Gaugeのほうは 1 inch / Gauge = 内径みたいなことを聴いたが、裏を取ってみるとFrenchはいいがGaugeのほうは実際は針金の太さの規格として19世紀に生まれたStub Iron Wire Gaugeに準拠しており、これは特定の数式で定められたものではないそうだ。


(注:あえて書かなくてもいいだろうが、挿絵について。英語でト音記号はG clef、ヘ音記号はF clefなので、それを掛けた洒落である)

Honokiol

 転移性腎細胞癌の治療といえば昔はIL-2治療という治療なのかショックなのか分からないような治療のイメージだったが、いまは抗VEGFのbevacizumab、sunitinib、sorafenib、pazopanib、axitinibなどと、抗mTORのtemsirolimus、everolimusなど選択肢が増えた。

 将来、そこに新しいクラスでマグノリア種の樹皮から抽出されたhonokiolが加わるかもしれない。

 論文によればhonokiolは転移性腎細胞癌細胞の増殖と浸潤をin vitroに抑制し、その機序にはKISS1-KISS1受容体シグナルが関わっているかもしれないという(DOI: 10.3892/ijo.2015.2950)。

 ちなみにKISS1遺伝子はペンシルベニア州Hersheyにある研究所で発見されたのでキスチョコに因んで命名されたが、このシグナリング経路のスイッチがはいると癌細胞が転移できない。腎臓だけでなくはばひろく分布しているが、腎臓のなかでも集合管、尿細管、血管内皮細胞などさまざまな場所にあるという。



Gliflozines as alpha cell secretogogue

 SGLT2阻害剤が市場に出て久しい(腎臓内科的に面白い薬なので以前に触れた;リンクはこちらこちら)。血圧も下がり体重も減って、副作用も性器感染症などマイナー(あと脱水に注意しなければならないが)で、インスリンが不要になったり患者満足感が高かったりというので各社がしのぎを削ってこのクラスの新薬を作った(一般名がgliflozinで終るのでgliflozinsとも呼ばれる)。しかし時間がたつといろんな事がわかってくるもので、SGLT2阻害剤を内服するとグルカゴン産生が促進される。膵島のα細胞にはSGLT2があって、SGLT2をブロックするとK(ATP)チャネルを介した機序でグルカゴン産生が亢進されるそうだ(doi:10.1038/nm.3828)。グルカゴン産生が亢進すると何か悪いことがあるだろうか。低血糖のときに打つことがあるくらいだから、交感神経系が亢進しそうで、高グルカゴン血症に常時さらされているのはあまり良いことには思えない。グルカゴンをブロックする薬をつくって一緒に内服するといいのかもしれないが。


2015/04/15

埃を払う

 米国腎臓内科学会に入っていると週5日ニュースレターがemailで送られてくる。以前はKidney Dailyだったが、名前が変わっていまはASN in the Loopとちょっとお洒落だ。別立てのメールフォルダに入るようにしているのだが、休職して前の職場で復職していまの職場に来てもずっと読まずに(読めずに)いた。未読メールの数が220件だから、44週間うっちゃっていたことになる。
 総合診療科に在籍する腎臓内科医としてのアイデンティティを与えられた今、腎臓内科の生涯学習を模索している私は、昨日は長く難解な論文を一気に読んで一気に訳して疲弊したので、今日は論文を読むのはやめて、この軽めなニュースレターを読むことにした。これは腎臓に限らず面白ニュースがいろいろ入っているし、「ふーん」と読み流せばいいので楽だ。
 さて今日はどんなニュースが届いているかな?「透析患者のSES(socioeconomic state)と生命予後は相関する」、そりゃそうだろ。「インスリン患者は経口血糖降下薬患者に比して大気汚染に弱い」、へえ。「ヨーロッパで最もRRT(renal replacement therapy)患者の有病率と罹患率が高いのはポルトガル」、へえ。「Selenideが虚血後再潅流障害を予防する」、おお。
 Critical Care Medicineにでた動物実験(doi: 10.1097/CCM.0000000000000971)だ。いまの職場は図書館がないので(かわりに自分達で雑誌をつくって、オンライン上にマニュアルをつくって、ガイドライン本を医局に揃えているのだが)読めないが、セレンは酸素と同じ第16族元素なので活性酸素とかを除去してくれるのかなあ、知らないけど。これくらい軽く読む生涯学習があっても、いい。
 [2016年8月追加]セレン大量静注とプラセボを重症敗血症で比較したRCTがでて(doi: 10.1001/jamainternmed.2016.2514)、28日死亡率、90日死亡率に有意差がなった。またこの論文はプロカルシトニンガイドの抗菌薬治療を行って、プロカルシトニン群では抗生剤使用が少なかったものの死亡率には差がなかった。


2015/04/14

介在細胞(aka 生涯教育)

 ぱっとめくったページが腎生理特集で、遠位ネフロンの介在細胞についてだった(CJASN 2015 10 305)。Last authorのDr. Pastor-Solerは私がUPMC(University of Pittsburgh Medical Center)の腎臓内科フェローシップの面接に行ったとき面接官の一人だった。またアイオワ大学腎臓内科のボスであったDr. John Stokesが亡くなって後任を選ぶのに、彼女がアイオワまで面接に来て講演した(そのときも介在細胞の話だった)。

 First authorとsecond authorは彼女の部下なのだろう、ヤングスタッフ、あるいはフェロー。アイオワも尿細管(とくに遠位ネフロン)を研究しているから、私も米国に残っていたらこういった総説を書く機会があったのかもしれないなどと思ったりする。が、今となってはこうしてせめて読者としてついていくしかない。これが"C(Clinical)"JASNに載っているということは、臨床家でも専門医ならこれくらいは知っておけということだ…。

 介在細胞は、遠位ネフロン(発生学的には中腎由来の部分)にあって、形態的には簡単に見分けられる。他の尿細管細胞にある中心に一本立った線毛がないからだ(なおこの線毛がどんな機能をしているかはまだ分かっていない、おそらく尿のフローセンサーだろうと推察されるが)。その名の通り、A型介在細胞は酸(acid)を、B型介在細胞は塩基(base)を排泄する。

 A型介在細胞は内腔側にH+-ATPase、H+/K+-ATPaseを持ちH+を排泄し、H+と一緒に出来るHCO3-(この反応はCAII: carbonic anhydrase IIによりなされる;B型介在細胞も同じ)は血管側のAE1(anion exchanger 1)に取り込まれる。またA型介在細胞は内腔側に大きなK+チャネル(big KだからBKチャネルという、またはMaxi-Kチャネルともいう)があってカリウム過剰摂取のときなどにK+をflow-dependentに排泄する。

 それに対してB型介在細胞はA型介在細胞をひっくり返したようにチャネルが付いていて、内腔側にあるPendrinと呼ばれるCl-/HCO3- exchangerでHCO3-を排泄し、逆にH+-ATPaseが血管側に付いている。

 ここまでは、よく知られたことで教科書にも書いてある。臨床的には、H+-ATPaseのa4、B1サブユニットの異常やAE1の遺伝子異常が遠位RTAを起こすことが知られている(以前に触れた)し、Pendrinの異常はPended症候群を起こす(これも以前に触れた)。このあと知らないことが次々に出てきた。

 まずはB型介在細胞の内腔側にあるNDCBE(Na+-driven chloride/bicarbonate exchanger)だ。B型介在細胞で能動的にH+が血管側に出ると細胞内外に電位差が起こり、NDCBEを通じてNa+が内腔側から細胞内に入ってくる(そして血管側のAE4; anion exchanger 4を使って再吸収される)。同時にHCO3-が細胞内に入りCl-が内腔側に出るが、Pendrinも回るので細胞内に入ったHCO3-は内腔側に再び出て行きCl-が細胞内に再吸収される。

 結果、NDCBEが一回周りPendrinが二回周れば、H+-ATPaseによってNaClが再吸収されることになる。いままで遠位ネフロンでのECF再吸収は主細胞の3Na+-2K+-ATPaseによるENaCのみで起こり、残りの現象はENaCによって生じた電位差を利用して説明されてきたので、これは意外だった。

 さらに、内腔側と血管側だけでなく介在細胞質内のメカニズムも分かってきた。たとえばA型介在細胞では、H+をたくさん捨てさせる機構としてCAIIでH+と一緒にできるHCO3-を感知するsAC(solubule adenylyl cyclase)活性化→cAMP/PKA活性化→H+-ATPaseの175番アミノ酸残基(Ser)を介したものが発見されている。

 逆にH+排泄をdownregulateする機構には[AMP]/[ATP]比の増加→AMPK(AMP-activated protein kinase)活性化→H+-ATPaseの384番アミノ酸残基(Ser)を介したものがある。センサーでいえば、内腔のpHを感知するものとしてGPR4(G protein-coupled receptor 4)、non-receptor tyrosine kinase Pyk2が調べられている。

 いわゆるaldosterone paradoxと呼ばれる現象(アルドステロンは高K血症時にはK+排泄をしてNaCl再吸収はしないのに、体液不足時にはNaCl再吸収はするのにK排泄はしない;いまではアンジオテンシンIIとWNK4が関わっていることが分かっているが、これはまた別に書く)にも、介在細胞が関わっている。高K血症でアルドステロンが出るがレニンやアンジオテンシンはない場合、介在細胞のMR(mineralcorticoid receptor)はリン酸化されておりアルドステロンは主細胞にしか作用できない。それでENaC↑→ROMK↑→K+排泄が起こる。

 それに対し体液不足でRAASが活性化されている場合、介在細胞内MRのリン酸化が解けてアルドステロンが介在細胞に作用できるようになる。そうすればH+-ATPaseによるNaCl再吸収でENaCまでNa+が届かなかったり、A型介在細胞のH+/K+-ATPaseによりK+が再吸収されたりして、NaClは吸収されてもK+は排泄されない。

 他にも介在細胞のH+-ATPaseを修飾するタンパクにはPRR(prorenin receptor)があり、これがreninやproreninをひきつけるのでRAA系の反応効率が上がり、angiotensinogen→angiotensinの変換効率は4倍になる。また介在細胞はPGE2を産生し、paracrineな方法で主細胞のENaCをdownregulateするなどが書かれていた。

 そして最後に、これは介在細胞に限ったことではないが、尿細管細胞はTLR(Toll-like receptor)のほぼ全種類を持っていて、とくにTLR4はuropathogenic E. coliを認識しているといわれ、さまざまなAMP(antimicrobial peptides)を放出して尿を無菌に保とうとすると書かれていた。AMPはdefensin(とくにβ-defensin-2はヘンレ係蹄から集合管まで広く分布している)や、RNAase7(こちらは介在細胞、膀胱上皮、尿道上皮に分布している)、cathelicidin、hepcidinなど100アミノ酸残基以下のペプチドだ。

 これらの殺菌物質のほかに静菌物質もあり、A型介在細胞はlipocalin 2を産生する。lipocalin 2と言われてもピンとこないだろうが、これはNGAL(neutrophil gelatinase-associated lipocalin)のことだ。NGALはAKIでも産生されるが、感染時にも産生されグラム陰性菌の増殖に必要なenterochelinとFe3+の結合体に張り付いて増殖を抑える。さらにNGALはTLRの活性化にも必須とされている。

 こんなに長く文献をまとめたのは久しぶりだ。時間があったこともあるが、これを毎日やったら疲弊する。フェロー時代は学びのシャワーを浴びるのが良いからどんどん論文を読んでどんどん吸収していたが、スタッフになったいま、生涯教育として専門性をアップデートするためには、やはり何度も何度もいうように持久力が必要で、そのコツも学んでいかなくてはならない。




[2018年11月追加]本文の最後に介在細胞が抗菌ペプチド(antimicrobial peptide、AMP)を産生して尿路感染症から腎臓を守っていると書いたが、それがインスリン受容体の支配下にあるという論文がJCIにでた(doi.org/10.1172/JCI98595)。糖尿病患者で尿路感染症が多いことと関係あるかもしれない、と著者は言う。


2015/04/13

おにぎり

 今回、腎生検をしようと決めてから実行するまで一週間もかからなかったのには、さまざまな要因があるが、大きく分ければ三つだと思う。一つ目は、各部署が協力的だったことだ。用度課、エコー室、総合診療科スタッフ、腎臓内科スタッフ、病理室がどこも嫌な顔せず驚くほどぱっぱと動いてくれた。二つ目は、総合内科専修医の熱意だ。先週金曜日、私は今日やる積りで症例を持つチームからのコンタクトを待っていたが夕方まで何の音沙汰もない。それで「いつやるんですか?」と尋ねてもモニョモニョしている。ああもうだめだなと思ったら、専修医が「僕が土曜日に準備しますから月曜日にできませんか?」と言った。それで可能になった。三つ目は、私が私のこだわりを捨てたことだ。腎臓内科プロトコルは施設・国によって大きく異なり(米国では日帰り手技だし、日本では一週間入院するところもあるとか)、私には私なりのこだわりがある。たとえば日本式の止血剤や抗生物質の静注、尿カテ、完全臥床して食事する(介助者が食事を串に刺して食べさせたり、ご飯の代わりにおにぎりにしたりする)、などは意味がないと思っている。抗生物質で薬疹がでたこともある。でもまだカルテの使い方もろくに知らないのに私が私の理想のオーダーセットを作ったりしていたら時間と手間がかかって仕方ない。だから今回は以前ここの職場でやりかけたときのオーダーセットをそのまま使った。


リニアプローブで腎生検

 今回、腎生検のプローブはリニアでV字に切れ込みが入ったやつを使った。アメリカでも前の職場でも、普通のコンベックス(扇状にエコーが出るやつ)プローブに外付けアダプターをはめてガイドを付けていたが、それは今の職場にはなかった。代わりにコンベックスにV字の切れ込みが入ったやつがあって、本番はそれを使おうという話になっていた(そのプローブなら内科病棟のエコー機につけられるから便利と言うのもあった)。
 しかし当日行ってみると置いてあったのはリニアのプローブ。そのプローブが嵌められるエコー機をわざわざ泌尿器科外来から取り寄せてくれていた。使ったことがないのでどうしようかと思ったが、放射線室の室長が一番お勧めしていたのは実はこれだったし、今更変えることも出来ないと決心して、リニアプローブを使うことにした。
 V字の切れ込みにチーズ片のような形のガイドをはめ、ストッパーで固定(これに手間取ったが室長が来てくれて教えてくれた)。そして18G針が18G用のガイドの孔に入らないから、15G用のガイドを使った。リニア画像は見やすいが、V字の切れ込みの底が空いているので無エコーになり、そこをさけて斜めにガイドを設定するのがコツだ。そうしないと腎下極も生検針も無エコー域に隠れてしまう。
 あとコンベックスであれリニアであれ、V字に切れ込みの入ったプローブが素晴らしいのは、外付けアダプターと違ってプローブカバーが不要なことだ。滅菌してあるプローブとガイドを術野において、滅菌ジェルをつければいいだけだからだ。外付けガイドはプローブカバーをかぶせるのが一苦労なうえ、プローブカバーの内と外にジェルをして、画像もカバーなしで直接見るのに比べると不鮮明だ。
 というわけで新しい器具にも慣れて、少し成長した。いつまでも古いやり方に固執していては縮んでしまうから、あえて挑戦してみてよかった。これから、この手技をいろんなところ(各病棟・エコー室)でやって慣れてもらって、さらに専修医(または腎内フェロー)にも手技に入ってもらって、腎生検がどんどんできる病院にしていくのが目標だが、まああせらずだ。レジデント・フェロー人生は短距離、スタッフ人生はマラソンだといつも言い聞かせているだろう?


2015/04/09

From scratch

 いまいる職場は腎生検をしないが、私が来てできるようになるのではないかと期待されている。しかし手技をできる人がひとりいるだけでは腎生検はできない。器具、物品、用度課との連携、放射線科との連携、病棟との連携、同意書、合併症対策などがあってはじめて施設として腎生検が可能になる。
 今日は手始めに腎生検の針があるか用度課に電話して「腎生検の針ありますか?」というと、「ジンセイケンってどういう漢字ですか?」と聞かれた。それで「腎臓の腎に人生の生に検査の検です」と説明したが、通じなかった。そのあと、「メディコンさんの扱うバードモノプティありますか?」と聞いたら「14Gの90mmと、18Gの200mmを数個入れてます」と即答された。
 
そのあとも、放射線科に「エコーにガイド用にパカッて嵌めるやつ」があるか問い合わせると「アダプターですね」と言われるなど、使う言葉が職種によって全然違うことがわかった。この調子では腎生検をいつできるようになるかわからないが、周囲の協力を得て実現すればいいと思う。そうしないと腎生検ができないという理由で転院になってしまう。

2015/04/03

裏を取る

 一時的透析カテーテルは、一週間おきに交換してきた。しかしいままで裏を取ったことはなかった。慣習でやっていたわけだ。それが、ガイドライン(Clin Infect Dis 2011 52 e162)でも、CDC Guidelines for the Prevention of Intravascular Catheter-Related Infections, 2011でも、明確にこう書いてある。
Do not routinely replace CVCs, PICCs, hemodialysis catheters, or pulmonary artery catheters to prevent catheter-related infections. Category IB(太字筆者)
 交換には、ガイドワイヤーを介したことも何度もある。しかし、これまたこう書いてある。
Do not use guidewire exchanges routinely for non-tunneled catheters to prevent infection. Category IB(太字筆者)
 交換の手技に伴うリスクが感染予防のベネフィットを上回るということのようだ。ただCathediaスタディをみると(JAMA 2008 299 2413、こちらでも紹介した)2週間の留置で約半数の透析カテーテル(内頚であれ大腿であれ)のカテ先でcolonizationがみられている。


 手技は安全だが、菌血症は怖い。だから、自分としては1週間を越えてくると気持ちが悪い(とくに院内感染対策がちゃんとしていなさそうなところでは)のだが、ガイドラインにそう言われたら従わなければならない。私に「一週間で交換」と教わった人がひとりでも多くこれを読んで改めてくれればと思う。謝罪の念。