今回、腎生検をしようと決めてから実行するまで一週間もかからなかったのには、さまざまな要因があるが、大きく分ければ三つだと思う。一つ目は、各部署が協力的だったことだ。用度課、エコー室、総合診療科スタッフ、腎臓内科スタッフ、病理室がどこも嫌な顔せず驚くほどぱっぱと動いてくれた。二つ目は、総合内科専修医の熱意だ。先週金曜日、私は今日やる積りで症例を持つチームからのコンタクトを待っていたが夕方まで何の音沙汰もない。それで「いつやるんですか?」と尋ねてもモニョモニョしている。ああもうだめだなと思ったら、専修医が「僕が土曜日に準備しますから月曜日にできませんか?」と言った。それで可能になった。三つ目は、私が私のこだわりを捨てたことだ。腎臓内科プロトコルは施設・国によって大きく異なり(米国では日帰り手技だし、日本では一週間入院するところもあるとか)、私には私なりのこだわりがある。たとえば日本式の止血剤や抗生物質の静注、尿カテ、完全臥床して食事する(介助者が食事を串に刺して食べさせたり、ご飯の代わりにおにぎりにしたりする)、などは意味がないと思っている。抗生物質で薬疹がでたこともある。でもまだカルテの使い方もろくに知らないのに私が私の理想のオーダーセットを作ったりしていたら時間と手間がかかって仕方ない。だから今回は以前ここの職場でやりかけたときのオーダーセットをそのまま使った。