2015/04/03

裏を取る

 一時的透析カテーテルは、一週間おきに交換してきた。しかしいままで裏を取ったことはなかった。慣習でやっていたわけだ。それが、ガイドライン(Clin Infect Dis 2011 52 e162)でも、CDC Guidelines for the Prevention of Intravascular Catheter-Related Infections, 2011でも、明確にこう書いてある。

Do not routinely replace CVCs, PICCs, hemodialysis catheters, or pulmonary artery catheters to prevent catheter-related infections. Category IB(太字筆者)

 交換には、ガイドワイヤーを介したことも何度もある。しかし、これまたこう書いてある。

Do not use guidewire exchanges routinely for non-tunneled catheters to prevent infection. Category IB(太字筆者)

 交換の手技に伴うリスクが感染予防のベネフィットを上回るということのようだ。ただCathediaスタディをみると(JAMA 2008 299 2413、こちらでも紹介した)2週間の留置で約半数の透析カテーテル(内頚であれ大腿であれ)のカテ先でcolonizationがみられている。






 手技は安全だが、菌血症は怖い。だから、自分としては1週間を越えてくると気持ちが悪い(とくに院内感染対策がちゃんとしていなさそうなところでは)のだが、ガイドラインにそう言われたら従わなければならない。私に「一週間で交換」と教わった人がひとりでも多くこれを読んで改めてくれればと思う。