2015年6月6日土曜日

Stem Cell & Regeneration 2

 "Making a kidney is not a dream any more"、そう演者の先生が仰った。確かにこの先生のグループは20年ちかく苦労してhuman PS細胞からembryoid body、epiblast、nascent mesoderm、posterior nascent mesoderm、posterior intermediate mesodermなどを経てmetanephric mesenchymeをつくり、それにBMP、Wnt、activin、retinoic acid、fgf9だのをさまざまに混ぜて未熟ではあるが糸球体の形をした足細胞と近位尿細管と遠位尿細管を作った(下図;Cell Stem Cell 2014 14 53より)…すごい。まだ毛細血管内皮細胞もメサンギウム細胞も集合管もないが、これらの細胞の起源(集合管は尿管芽由来だ)を調べて、幹細胞からこれらの細胞を作る技術を編み出して、お互いにうまいこと掛け合わせれば、本当にネフロンができちゃうかもしれない。そのネフロンから作り出される尿が腎臓内科学の未来だと、私は信じたい。
 [2016年6月追加]同じグループがCITED1+/SIX2+のネフロン前駆細胞をES細胞とiPS細胞から作ってin vitroに増やす方法を開発した(Cell Reports 2016 15 801)。マウスでだが、ヒトにも応用できるだろう。研究は進んでいる。