今日はタイトルの題名について触れようと思う。
もし、できれば次にグラフトについて記載できたら書こうと思う。
今回、このタイトルにしたのはやはり血液透析患者のシャントが急に音が聞こえなくなってしまうことは一定頻度で起こりうる。
透析患者にとってシャントは生命を維持する透析を行う上で重要なものであるし、やっぱりこれが詰まってしまったら一大事である!
シャントが詰まってしまった時にしばしばどんな治療の選択肢があるのか?と常に迷ってしまう。少しでもこれを解決するために勉強してみたいなと思った。
まずシャントが詰まってしまった時に考えるのは血栓に伴うものなのか?それとも元々シャントの石灰化があり狭窄していて詰まってしまったのかを考える。
シャントの石灰化はシャントの生存率の悪化と直接関連することはわかっている(Nephron 2015)
シャントの血栓症に関してであるが、基本的に石灰化があっても最終的に閉塞をきたす因子としては血栓によるものが多い。
血栓症に関してはその部位によって治療の手段は変わってくる。
その時に下記の分類が役に立つのかもしれない。
Type1狭窄:A-Vshuntや近傍の閉塞(約80%の狭窄)
→これに関しては一つの選択肢は狭窄にワイヤーが通過するのであれば、PTA(経皮的血管形成術)を行うのは選択肢ではあるが、この部分の狭窄はバルーン拡張をする際にかなりの圧力と長時間バルーンをふくらませる必要が出てくる。また、成功率そこまで高くないため外科的な処置を要することが多い。なので、外科に初めから相談するのも一つの選択肢となる。
Tpe2狭窄:穿刺部の短い狭窄か穿刺部の間の狭窄
→まずはPTA治療が初期の選択肢になる。中にはバルーンをふくらませてもすぐに再狭窄を起こす繊維性狭窄はある。ステントを入れるのも選択肢にはなるが、穿刺部にステントを入れるのは現実的でなく、基本的にはPTAしても再度狭窄するものやできない場合は手術の適応となる。
多発性や長い狭窄の場合にはグラフトを用いてバイパスの治療を行うことが一つの選択肢となってくる。
Type3狭窄:腕頭静脈の狭窄
→治療に関しては慎重に注意を払いながらPTAを行う。特にPTAでバルーンをふくらませることで静脈の破裂には注意をする必要がある。破裂が起きた場合にはステント留置をしなくてはならなく、それに伴う閉塞を起こすリスクも高くなる。
今回この話題を書き、自分の頭の中ではだいぶ整理された。
色々と学ぶことがあって楽しい。