土日の連続当直をした。まず20人近い患者さんのリストを片手に、バイタルサインとI/O(身体に入った水の量と出ていった水の量)、検査データを集める。透析を予定または考慮している患者さんの分を最初にチェックして、あとは診察をして透析するかどうか、透析条件をどうするかなど決める。
そのあと、この巨大な病院をぐるぐる回って患者さんを診察し、primary teamと方針を軽く話したころには、回診の時間なので急いで待ち合わせの場所まで戻る。病院の巨大さといえば、アメフトの競技場くらい大きい。というのもうちの病院の真横に、ほぼ同じ大きさのスタジアムがあるのだ(7万人収容)。
回診では生理学に基づいた議論が延々と続く。指導医でもA先生とB先生によって言うことが全然違い、A先生が教えてくれたことをB先生が"That is completely wrong"とか言うのには当惑することもある。みんな生理学を独自に修めているのでそういうことになるだろうか。
たとえばA先生はFENa(Naの排泄割合)を診断の手がかりにしていたが、B先生はFENaなど意味がないという。B先生は代わりに尿Naとfree water excretion(Pcr/Ucr)を活用している。Free water excretionは腎臓が正常ならば1%以下なはずで、この割合が高いのは近位尿細管が障害されているせいだという。
いずれにせよ、回診は3-4時まで続き、そのあとカルテを書き、土曜日は終わった。日曜日は、カルテを書き新患を二人診て、そのあとさらにERに来た患者さんを診たので遅くなった。しかし、ERがぼんやりしているところ(8時間に8回立て続けに下血しているのに輸血以外の応急処置がなく、一般病棟に送るとかいう)をキチンと診察して、MICUに患者を送りICUチーム、消化器内科と議論して、貢献したなという気持ちになった。