2017年6月27日火曜日

腎臓内科と五苓散 1


僕たちのキセキ 様

拝啓

 平素よりお世話になっております。ツイッターで貴ブログを知ってから、楽しく拝読しております。たくさんの論文を昇華しておられるのに驚嘆します。

 このたびは、調べてほしいことがあってメールしております。

 漢方でむくみの治療に用いられる五苓散は、どんな仕組みで効くのでしょうか。また西洋薬と併用したらよかった、などのデータはありますか。

 お忙しいところお手数掛けて恐縮ですが、調べてもらえれば幸いです。回答お待ちしております。今後の貴ブログの発展を祈念しております。

敬具

 上善如水 拝



 
 五苓散(ゴレイサン、Wuling San)とは名前のごとく猪苓(チョレイ、Polyporus)、茯苓(ブクリョウ、Poria)、朮(ジュツ、Rhizima Atractyloides Macrocephalae)、沢瀉(タクシャ、Rhizoma Alismatis)、桂枝(ケイヒ、Ramulus Cinnamomi)という5種類の生薬を配合したもの。漢方でむくみにもちいられる代表的なお薬だ。

 …が、恥ずかしながらいままで存在も知らなかった。

 来年にも続編が米国で公開される映画『アナと雪の女王』に登場する雪だるまのオラフ(下図)は、In Summerという曲で"The hot and the cold are both so intense. Put them together, it just makes sense!"と歌う。




 おなじように、西洋医学と東洋医学は相互補完的に人類に貢献できるはずという考え方があって、最近は東洋医学をcomplementary medicine(補完医学)といったりする。

 気血水、五行説、証など難解な東洋医学の理論にくわしくなくても、脈や舌などの特別な診察ができなくても、日本ではインフルエンザに麻黄湯、消化管術後に大建中湯、というように1:1的に漢方が処方されることがある。ならば西洋の利尿薬を飲んでいる患者さんに漢方を併用したらどうなる?してもいいのか?したら効くのか?

 腎臓の仕組みがいろいろわかっている今だから、数千年の歴史をもつ東洋の智慧を科学的に解明できるかもしれない。ブルーオーシャンにスポットを当てれば、そこからブレイクスルーが起こるかもしれない。そんな前向きな「補完主義者」の視点で、このテーマが現在どこまでわかっているのかを調べてみよう。つづく。