2016/12/21

ウロジラチン(Urodilatin)について

ウロジラチンという言葉を聞いたことがあるだろうか?今回浮腫の成因のoverfilling に伴う浮腫でこの話が出てきたときなんだろ?と思った。

恥ずかしながら私は知らなかったので、今回の話題に触れてみた。

簡単にいうとウロジラチンはNa利尿ペプチドの一種である。

ナトリウム利尿ペプチドに関しては3つの異なった遺伝子によって作成され、3つの異なった様式で蓄積される。その形がANP(atrial natriuretic peptide),BNP(brain natriuretic peptide),CNP(C-type natriuretic peptide)である。

ANP前駆体ホルモンは4つのペプチドであるが、BNPやCNPは単一のホルモンから生成されている。ANPはこの4つのペプチドの99-126の部分が切断されて生成される。

ウロジラヂンは腎臓でANP前駆体ホルモン(1-126)によって異なる経路で産生される。産生部位は腎臓の遠位尿細管や集合管で産生される。ANP前駆ホルモンの95-126の断片である。ウロジラチンは商品でウラリチドというものである。

AKIやCKDでの尿量が低下した症例に対して、血清Crを下げたり尿量増加を起こしたりするホルモンとして知られている。

ウロジラチンに関しては分かっていないことも多々あるが、知っておくと良いと感じた。