2012/11/04

情熱のtorch

 腎臓内科は学ぶことがたくさんあるので、忘れない様に学んだことを書き留め、忘れた頃に検索して学び直せるブログのようなシステムを採用している人は、私の他にもいる。うちの大学にもOne Noteソフトをつかってパソコンに書きとめている人がいる。昨日会った、Detroitでprivate practiceしている米国ブロガーJoel Topf先生も同じように始めたという。

 ブロガーは、旧弊の医学界に新しいムーブメントを起こしている。Renal Fellow NetworkでもeAJKDでも、レスポンスがインスタントに得られるし、インタラクティブだし、世界中からものすごい多くの人が読む。短くまとめてくれるので論文を読む手間がはぶけるし、もし論文を読もうとおもえばリンクからすぐ飛ぶことができる。

 おなじ情熱を共有する人に出会うのは、心に火がともるようで嬉しい。RFNの元エディタで現在DukeにいるMathew Sparks先生は、創始者の故Nathan Hellman先生に最初ブログに記事を書かないかと言われて尻込みした。しかし、Hellman先生の急死に遭って、この火を消してはならないと強く感じてRFNを続けることを決心した。

 それで、Hellman先生と一緒に記事を書いていたConall O'Seaghdha先生のメールアドレスをなんとか探し出しコンタクトを取り、以後フェローを卒業するまでエディタを続けた。どうしても書きたくて、参加したくて自分からなんとかコンタクトを取る過程は、私がSparks先生の連絡先を探した経緯とも似ていた。

 RFNは、貴重なウェブサイトだ。どうしても書きたい、学んだことを伝えたいというフェローの情熱だけで成り立っている。これは、書いてくれとお願いしてもダメなのである、自分から書きたい人でないとダメ。だから、サイト存続にあたってはどうすれば情熱のTorchを継代していけるかがカギだろう。