グルタミン → グルタミン酸 + NH4+
でグルタミン酸になる。グルタミン酸はグルタミン酸脱水素酵素(GDH)により
グルタミン酸 → αKG(αケトグルタル酸) + NH4+
で、クエン酸回路の中間体であるαKGになる。NH4+が外れたあとは、リンゴ酸になり細胞質にもどり、オキサロ酢酸からPEPCKでホスホエノールリン酸となって①解糖系からクエン酸回路、②糖新生のふたつの経路をたどる。その結果、それぞれ次式でグルタミン1分子あたり2つずつNH4+とHCO3-ができる。
2グルタミン + 9O2 → 6CO2 + 4HCO3- + 4NH4+
2グルタミン + 6H2O + 3O2 → グルコース + 4HCO3- + 4NH4+
代謝性アシドーシスなどでアンモニア産生がふえるときには、以上の反応が進むためPDG、GDH、PEPCK酵素の活性があがる。またミトコンドリアへのグルタミン取り込みをふやすグルタミンユニポーターもしられている。
なお糖新生でできたグルコースはGLUT1、2を介して血中にでていく。アシドーシスになると糖新生がふえて耐糖能異常になりやすいという説もあるが、議論がわかれている。いずれにしても腎臓が糖を再吸収しているだけでなく糖新生もしている(ふだんでも血中にでていくグルコースの20%くらいは腎臓の糖新生由来とか;Diabetes Care 2001 24 382)、というのは意外と知られていない事実かと思う。砂糖工場だ(写真はSUGAR FACTORYラスベガス店)。
こうして生まれたNH4+はどうなる?つづく。