2013/11/06

Geriatric Nephrology 9

 Advanced care planning(ACP)とは何だろうか?それは一回で決まるものではない、熟慮と話し合いで生まれる。一人だけのものではない、本人・家族・医療者・社会のなかで生まれる。死の話というより、いかに最期を送るかにフォーカスする。その結果、絆を深め、希望と与え、平安をもたらすことができる。
 ACPとは、どのようにsettingすればよいのだろうか。まずACPがとくに必要な患者をみつけ、ACPの準備が出来ているかを見分け、ACPを始めていく。すべてのCKD患者、もっといえばすべての人間にACPは必要だが、とくに必要な方から始めるのが現実的だろう。年齢、栄養状態、Charlson Comborbidity Indexの高い(50% 1-year mortality)、所謂Surprise QuestionがYes(CJASN 2008 3 1379)の方から。
 誰に話せばいいだろうか?患者さん本人であるべきだが、実際には患者さんに意識も理解力もあるときにこのような質問を始めることはあまりないのが現状だろう。だから、どうして突然にこのような会話を始めるのかを説明する必要がある。そうでなければ後で「話しにくいことでも悩んで答えを出しておけばよかった」と後悔することになるかもしれない。
 (注:Surprise Questionとは、この患者さんが透析を始めて一年以内に亡くなったとして驚くだろうか、透析前に自問する質問のことを言う。上記引用を参照のこと)