2013/11/06

Geriatric Nephrology 14

 重要なことを繰り返し説明するのは常識だ。だから二日目も繰り返し大事なことが繰り返された。高齢化は移民を受け入れる米国でさえ進んでいる。Medicareが始まった頃の平均寿命は60歳台だった。いま、いろんなことのおかげで長生きでき(男性76歳、女性80歳)、退職後の生活も変わった。

 米国にCKD患者はどれだけいるのか?3期が760万人、4期が40万人、5期が30万人(AJKD 2003 41 1)。ESRDは高齢者の病気、80歳人口の2000人/100万人(1/5000)がESRD患者だ。だから腎臓内科医は高齢者のケアを知らなければらならない。認知、目や耳、心、セルフケアなど。

 だから、geriatric assessment(GA)が有用かもしれない。医療と直接関係しないところも多いし、全部医師が一人でやる必要はない。GAは長生きを目標にしているのではなく、元気でおり、機能を維持し、できるだけ在宅できることを目標にしている。

 認知低下のことは以前に書いたが、多くは血管性と考えられ、GFR低下に相関しているからスクリーニングしなければならない。米国にはMMSE、日本には長谷川式があるが、ここではMOCA(Montreal Cognitive Assessment)が紹介されていた、作業能力を問うらしい。うつも大事。

 セルフケア、何が出来ますか?予約、移動、薬、食事、など。これらを含めたKEL(Kohlman Evaluation of Living Skills)というスクリーニングがあり、OT療法士さんにお願いするとスコアが返ってくる。スコアが6より多いと自宅で独立して暮らすことは難しいそうだ。転ばないには?透析室に歩いてくるかどうかを見るのもよいし、Timed-up-and-goという簡単なテストもある。

 透析医はかかりつけ医か?米国でもそうらしい(ASAIO J 1992 38 M279)、もっとも週三回診察することはないが。そして、主治医であるからこそACP(Advanced Care Planning)を始めなければならない。ESRD患者の死亡率は一般の6倍だ。困難な会話でも、後悔しないように、患者と家族に話しかけなければならない。