2019年に本邦では高血圧ガイドラインが刷新された。下表は各ガイドラインの比較のものになる。
日経メディカルより引用 |
これをみてみると高血圧の目標基準は全体的に厳しくなっている。高血圧治療には日常的に最も関わるし、治療の方法を知っておかなくてはならない。
一般的な高血圧治療はガイドラインに譲るとして、今回はCKDやESKDにおける高血圧治療についてみていこうと思う。
・降圧目標:
降圧目標に関しては、本邦では蛋白尿の有無により目標値が異なってはいるが原則130/80mmHgを目標に治療をしていく。
・なぜ治療するか?:
これに関しては、高血圧治療がCKD、ESKD患者の心血管疾患予後を改善することがわかっている(NEJM 2015、Hypertension 2009)。
ただ、大規模コホート試験でCKD患者のうち60%の患者は3種類以上の降圧薬を必要とする場合が多いことがわかっている(AJKD 2010)。
→もちろん塩分制限などの一般的な生活改善も必要ではあるが、降圧薬の使用は非常に重要である。
今回は、CKDやESKDにおける降圧薬でどのようなものを使うのがいいのか?その悪影響はどんなものが出るのか?を少し触れていきたいと思う。
つづく。