2017年3月20日月曜日

IgA腎症と妊娠から考えること。(IgA nephritis and pregnancy and so on.)

個人的に今週末は幸せな気持ちになる週末でした。
そんな週末を経て今日は上記の話題を書きたいとおもいます。

やはり、今日外来でIgA腎症の人に
「先生、私妊娠したいんですけど薬はどうすればいいですか?」
と聞かれた。この患者さんの内服薬はARBを内服しており、タンパク尿は0.3g/Cr程度、腎機能も問題なし。また、扁桃摘出+パルス療法を行って完全寛解を得られている。

でも、やっぱりタンパク尿減らすためにARB使用していて減らすのはどれだけいいのか?妊娠でIgA腎症は再燃しないのか?と考えてしまった。

まず、IgA腎症において妊娠は正常な腎機能であれば許容される(AJKD 2014)
では、慢性腎機能障害の人はどうであろうか?
GFR<70mL/min以下、高血圧非コントロール例、腎生検で重度動脈や尿細管間質病変がある症例では、腎疾患が増悪する可能性は高くなると言われる(Clin nephrol 1994)。

では、妊娠患者の腎生検はどの人に行なえるのだろう?
まずは、血圧コントロールが良好に行えていること。また、凝固異常の併存がないこと。また、妊娠32週以前が推奨はされている。
逆に32週以降の推奨はされていない。

ARBやACE-Iは妊娠中には全期間使用は推奨されていない。これは胎児への影響が示唆されているためである。
妊娠を3期に分けた時に
1期(15週まで):ARBやACE-Iは胎児の心血管や中枢神経系の奇形を起こしうる。
2−3期:使用により胎児のGFR低下をきたし、また肺の低形成などに繋がり、胎児死亡に繋がる。

ARBやACE-Iの他にシクロフォスファミドやMMFも胎児に影響を与えるので、妊娠前には切ることが推奨される。

とすると、今回の症例に関しては、血圧の推移を見ながらではあるがARBやACE-Iを終了し、血圧が上がるようであればα-Methyldopaやカルシウム拮抗薬を用いて管理をする。
そして妊娠に備えるという形にした。

しかし、腎機能が悪い方もいるので妊娠に伴う悪化のリスクは話すことは重要である。

今回調べていてCJASN 2013のケースは一通り学ぶのに勉強になる!一読をお勧めする。

今回も患者さんから一つ勉強させていただいた。ありがたい。