2013年4月12日金曜日

AVF and HOHF

 AV fistula(以下AVF)はシャントだから、理論上SVRが下がってhigh-output heart failureになりうる。HHT(hereditary hemorrhagic telangiectasia、別名Osler-Weber-Rendu病)でAVMから毛細血管レベルまで幅広くシャントが起こり心不全に至ることがあるのと同じ病態だ。SVRが下がればeffective arterial blood volumeが下がり、交感神経系の亢進や腎血流低下によるRAA系の亢進などによって心臓が疲れてしまう(QJM 2009 102 235)。
 「理論上」とあるようにAVFの患者さんが皆心不全になるわけではなく、シャント流量が多い例やもともと心不全がある例がハイリスクとされている(Semin Nephrol 2012 32 551)。あるスタディではシャント流量とCOは比例し、2L/minを越える例はほとんどが症候性の心不全だったという(NDT 2008 23 282)。
 流量を下げたら心不全が良くなったという報告もある(Semin Dial 2007 20 68)。高流量のAVFはたいてい上腕にあるので、彼らは元ある吻合を解いて上腕の静脈をPTFEで延長してより遠位の橈骨動脈につないだわけ。いい話だが、実際にはAVFを閉じてカテーテルかPDに移行しなけれないこともあるし、症候性の心不全患者にははじめからHDより治療中の血行動態変化が少ないPDを薦める向きもある(前掲Semin Nephrol 2012 32 551)。