非HLA抗原に対する抗体の免疫学、臨床的意義はいずれもやっと研究が始まったエリアだ。その中でもっとも知られている抗原はMICA(MHC Class I-related chain A)、これは主に血管内皮細胞に表出する抗原で、抗MICA抗体はvascular rejectionを起こす。
抗MICA抗体は独立したgraft lossのリスク因子であることが示された(NEJM 2007 357 1293)。しかし、抗体があるだけでは治療は変わらない。腎生検でperitubular capillaryでのC4dが陽性ならば抗MICA抗体がAMR(抗体を介した拒絶反応)で腎を障害しているかもしれない。