2017年8月14日月曜日

少しアフェレシスと透析について。続き。

前回の投稿から期間が空いてしまった。大変申し訳ない。


では、今回は血漿に対してのアフェレーシスを説明する。
血漿に対してのアフェレーシスを依頼される場合が非常に多いと思われる。


では、血漿成分に対するアフェレーシスにはどんなものがあるだろう?
その前に血漿成分にどんなものが含まれるかを知ることが重要である。


つまり敵を知らない限りは治療ができない!


血漿成分としては下記の図が分かりやすい!
水が90%以上。
タンパクが7%程度である。タンパクのうちアルブミンが60%と一番多く、グロブリンが35%と次に多い。
その他の成分の中に電解質やBUNやクレアチニンなどが含まれている。





血漿交換で除去できるものとしては下記のようになっている。
幅広く除去することが出来る。




では、敵が知れた時点で、どれをターゲットにするかである。


★ターゲット
・その他:HDやHFなどはここをターゲットにしている。


ここから血漿交換や血漿吸着の話にうつるが、いつも何回やろう?どのくらいの頻度でやるべきなのと思ってしまう。これは、2016年のアメリカのガイドラインが出ている!
これは、非常に参考になるのでダウンロードをすることをおすすめする!


では、まずは血漿交換について話をする。まずは、単純血漿交換について話す。


◆血漿交換のターゲットは上の表にも示したが、全部ごっそりと交換する。なので、BUN
やCrも下がる。


血漿交換はまずは、下記のイメージが一番認識しやすい。Plasmafloを用いて血漿成分と血球成分を分離し行う。








★適応
保険適用:日本の保険適用(下表)を参照
医学の歩み234巻13号参照


・処方について
 -処理量:原則、1.5×血漿量(plasma volume)とする
 
 -血漿量の計算:血漿量(L)=0.07×体重(kg)×(1-Ht) ※体重は理想体重
 
 -処理速度:最大処理速度=Qb (ml/min)×0.3とする
Qb×0.3以上では、膜内が過粘稠となり膜間圧力差(TMP)が上昇。


 -血漿分離器:原則、プラズマフロー08W®(旭化成メディカル)を使用。



種類

膜型血漿分離器

品名

OP-05W

OP-08W

膜面積

0.5 m2

0.8 m2

最高使用TMP

60 mmHg

プライミングボリューム(血液側)

55 ml

80 ml

 ★置換液
ASFA
のガイドラインを参照する
FFP:
輸血室に「○○ml相当のFFPをオーダーする
アルブミン:25%アルブミン製剤をソリューゲンFで希釈しおよそ5%アルブミン溶液とする。



置換液

利点

欠点

アルブミン

感染危険性が少ない

アレルギー反応まれ

凝固因子を含まない

免疫グロブリン含まない

FFP

凝固因子を含有

免疫グロブリンを含有

“有用な”因子を含有

補体を含有

感染の可能性

アレルギー反応

クエン酸負荷
(低Ca血症のリスク)

◆FFPを使用する場合:肝不全などで凝固因子の補充が必要な場合、TTPなど血小板活性化抑制因子補充が必要な場合、抗GBM関連血管炎などで肺胞出血など臓器の持続性出血などの場合


★抗凝固薬:原則、ヘパリンを使用


★合併症対策:
置換液に対する過敏症(FFP使用時)
a)
予防
・治療1時間前にポララミン 4mg内服(内服困難な場合は、5mg静脈内投与)
・治療1時間前にプレドニン 50mg 内服(内服困難な場合は、50mg静脈内投与)


b) 重症例
・治療1時間前にポララミン 4mg内服(内服困難な場合は、5mg静脈内投与)
・治療13, 7, 1時間前にプレドニン 50mg 内服(内服困難な場合は、50mg静脈内投与)

-低カルシウム血症(FFP使用時)
1
時間ごとに血液ガスでイオン化カルシウムを評価
イオン化カルシウム<2.0 mEq/Lで、8.5%カルチコール 10 ml静脈内投与
 
-感染症(アルブミン使用時)
感染症のリスクが高い患者では、血清IgG<500 mg/dl*のときにIVIG 100-400 mg/kg*の単回投与を検討。


まずは、長くなってしまったが血漿交換についてふれてみた。
血漿交換はよく遭遇するものであり、しっかりと知っていなくてはならないものである。