カンファレンスとかでもこの疾患は半月体になるの?とか話題になるはず!
そんな時に少しでも助けになる話になれば。
・半月体って?
まず、半月体は基本的には修復過程でできているということを是非覚えていもらいたい。
糸球体の毛細血管に強い炎症が起こり、血漿蛋白がボウマン嚢へ漏出し、ボウマン嚢がそれを感知してボウマン嚢上皮を増殖させ、それを防ごうとする。そのボウマン嚢の増生によってできるのが半月体である。
・では、半月体形成=腎臓は手の施しようがない状況なのか?
これに関しては、答えはNoである。
半月体形成は重度糸球体障害の結果であり原因ではない。半月体形成は糸球体の修復過程なので瘢痕もなくなおることも多く報告されている。
半月体がなおるか治らないかはボーマン嚢の障害の状況と半月体細胞成分の構成のものによって変化する。
ボウマン嚢の破壊や構成成分が線維芽細胞やマクロファージが著明の場合には線維性半月体に進展し糸球体瘢痕につながると報告されている。
・半月体を見た時にどんな疾患を想起するか?
下図は2003のKIのを簡易的にまとめたものである。
やはり我々がすぐ想起する抗GBM抗体症候群やANCA関連は多い。
意外にもヘノッホ・シェーンライン紫斑病の割合が高い。
また、糖尿病や膜性腎症でも起こりうるというのは改めて勉強になった。
腎臓内科医にとって半月体はあまり患者さんの病理では見たくない所見ではあるが、このしっかりとした解釈をすることは非常に重要である。
下図は2003のKIのを簡易的にまとめたものである。
やはり我々がすぐ想起する抗GBM抗体症候群やANCA関連は多い。
意外にもヘノッホ・シェーンライン紫斑病の割合が高い。
また、糖尿病や膜性腎症でも起こりうるというのは改めて勉強になった。
腎臓内科医にとって半月体はあまり患者さんの病理では見たくない所見ではあるが、このしっかりとした解釈をすることは非常に重要である。