下図のCKDのヒートマップを見てもタンパク尿が出れば出るほど、患者予後に関しては悪くなっている。
*前回の記事で述べたRENAAL試験の二次結果でも、糖尿病性腎症患者のタンパク尿を減らすと容量依存性(タンパク尿が減れば減るほど)にアウトカムはよくなることがわかっている。やっぱり、タンパク尿=悪い!となるのか!?
なぜタンパク尿は腎臓を悪くするのか?
様々な機序が言われている(尿細管のケモカインの発現、補体活性からの間質障害)(JASN 2006)。
*タンパク尿に関しては、変動があることは知っておく必要性がある。日内変動としては、朝6時ごろに最低値で15時ごろに最高値となる。その他、立位、運動後、発熱時などでは陽性になることがある。
正直、タンパク尿に関しては、単独での判断は非常に危険である。例えば、尿タンパクの評価にUPro/Crだけを用いるのではなく、どこかで蓄尿の検査も加えたほうがいい。
あまり尿タンパクだけを信じすぎないことも逆に重要なのかもしれないと思った。
今後様々な研究が期待される分野であると感じた。