2015年9月24日木曜日

SWPU

 腎臓を作ったら尿ができるわけで、それをどう排泄させるかは実際に腎臓を埋め込む時にも考えなければならない問題だ。いままで後腎組織から腎臓をつくっても尿が排泄できなくて水腎症になっていたそうだが、総排泄腔組織を移植してつくった腎臓+尿管+膀胱を、移植された側の尿管とつないだら(stepwise peristaltic ureter system;SWPU)、尿がちゃんと流れて腎臓も成長して機能したという論文(doi:10.1073/pnas.1507803112)がでて、これはビッグニュースで一般でも取り上げられている。ラットとブタでの実験で、今後ヒトiPS細胞で応用されるようになるかもしれない。

 私は手術のことはさっぱりわからないので、この論文の要であるSWPUが、どれくらい技術的に難しいのかが興味深い。それから、動物で成長させたヒト腎臓+尿管+膀胱(動物の細胞や変な感染症が混じらないように工夫したとして)をどうやって患者さんに移植するのかも興味深い。というかこの段階では尿路(またSWPUするのだろうか?腎移植のように最初はステントを入れたりするのだろうか)だけでなく腎血流も患者さんとグラフトでつなげなければならない(動物のおなかに移植していたときはレシピエント側から血管がやって来てグラフトを栄養していた;論文にはヒト由来の血管が新生するだろうと書かれている)。先をいろいろ考えさせさられる。