2018/12/31

お疲れ様でした

 さてきょうは大晦日で、仕事納めがない人も自動的に仕事納め(明日は仕事始め)になる。それで、腎臓内科の身内を勇気づけるこんな論文(JAMA Netw Open 2018 1 e184852)で2018年を締めくくろうと思う。

 「腎臓内科外来は、すべての専門内科のなかで最も大変!」という論文だ。

 これはカナダ・アルバータ州の外来患者データを科ごとに解析し、併存疾患数・精神疾患・処方・救急搬送・入院・入施設・死亡など9つの観点(さらに、社会経済的な面も加味)から複雑さの度合いを出して比べたものだ。

 それによれば、科ごとの複雑さは次のような順番になった。

1. 腎臓内科
2. 感染症科
3. 神経内科
4. 呼吸器内科
5. 血液内科
6. リウマチ内科
7. 消化器内科
8. 循環器内科
9. 総合内科
10. 内分泌内科
11. アレルギー・免疫科
12. 皮膚科
13. 家庭医療科

 論文著者は、「どの科がどうかより、科ごとに違いがあると知るのが大事」といい、「それを支払いに反映させたらどうなるか」などの議論を提案している(政治的だが、元来支払いは手技に重きが置かれてきた、こちらも参照)。

 私たちは、どうすればいいか?私は不意に持ち上げられて戸惑った(個人的には、もっと大変だろうなと思う科がたくさんある)。根治療法が限られたり処方する薬の数が多かったり患者さんに申し訳ない思いもある。

 それでも、「ありがとう、来年もまたがんばります!」といい気分でよい年を迎えさせてくれる論文ではないか。

 そんなわけで、来年もよろしくお願いします。

(このブログが2007年11月にはじまってから、11年が経ちました。12年目も引き続きよろしくお願い申し上げます!)