2011/10/14

Bead journey

 小児腎のローテーションも終わろうとしている。最初は、回診のときに指導医もフェローもnurse practitionerも皆、子供の前で小劇団のようにおどけたり冗談を言ったりするのに戸惑った。しかし、今はそれが分かる。大学病院の小児病棟ともなると、難治の血液腫瘍や先天疾患など、あまりに重いのだ。入院期間も信じられないくらい長い。みんな修行しているようなものだ。学校にも行けず、友だちも来ず、ビデオゲームをしながらヒマをもてあそぶ姿に、めげないなと心から感心した。
 一つ面白かったのは、治療の記録をビーズでつなげていくものだ。日本にもあるのだろうか。私の記憶ではステッカーをあげていた様な気がする。これは、一日一日過ぎる度にビーズ(8mmくらいの大きさ)を紐に通していくものだ。採血に耐えた日はピンク色のビーズ、化学療法に耐えた日は大きなビーズ、幹細胞移植に耐えた日は特別なビーズ、などバリエーションがある。それでどの子も2-3メートルはあろうかというカラフルで長い長いビーズ紐がベッド脇に置いてあり、見た目はちょっと千羽鶴のようだ。