コンサルト業務が再開して、患者さんがそこまで多くないこともあり、教育により多くの時間を割けてやりがいを感じる。二年目になって、遭遇する臨床上の問題がだいたいどれも経験済みなので(重要な知識、原理、論文はだいたい手にしているので)自信を持って教えられるせいもある。
しかし、まだまだ知らないことはある。今日は指導医の先生から新しい論文(NEJM 2010 362 2102)を紹介された。これは、dietary therapy in hypertensionについてのclinical therapeutics(clinical practiceの姉妹記事)だ。要は、健康な食事をしよう、塩分を減らそう、野菜や果物を食べよう、と言っている。よく研究されているDASH dietがとくに取り上げられていた。
しかし言うは易し行うは難し、ポイントは、患者さんが食生活を変えるのをどうサポートできるかだ。論文の結論は、「食事療法士に会おう」と丸投げしている感が否めない。
しかし、この話をチームでしていたら、内科レジデントが印象的なことを言った。彼は、「簡単さ、スーパーにいったら辺縁で買い物をして、中心部には行かないように指示すればいいんだ」と言った。確かに、米国のスーパーは辺縁に野菜、果物、肉、魚などがあり、中心部に缶詰、コカコーラ、お菓子、冷凍食品などがある。思わず手を打って感心した。