僕たちのキセキ

クマさんがおしっこしないで冬眠できるのも、じん臓が一日に体液の何十倍もろ過してから不要なものを残して再吸収するのも、じん臓の替わりをしてくれる治療があるのも、すごいことです。でも一番のキセキは、こうして腎臓内科をつうじてみなさまとお会いできたこと。その感謝の気持ちをもって、日々の学びを共有できればと思います。投稿・追記など、Xアカウント(@Kiseki_jinzo)でもアナウンスしています。

2024/10/11

アバコパン・フォローアップ

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  2017年 、 2019年 、 2021年 に興奮と共に紹介してきた経口C5a受容体阻害薬、アバコパン。日本でも2022年6月に販売が開始されたが、残念ながらゲーム・チェンジャーになるほどANCA関連血管炎でどんどん使われてはいなかったように思われる(あくまでも2024年4月...
2024/09/28

もう一つのシュウ酸腎症

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  高シュウ酸尿症(hyperoxaluria)の原因には、遺伝的な代謝異常によって肝臓で異常にシュウ酸が産生される 原発性 と、Roux-en-Yバイパス手術後などで吸収されない脂肪酸が腸管内のカルシウムと吸着するぶんシュウ酸が遊離して吸収される 腸性 (enteric oxa...
2024/09/22

IVRならではのアプローチ

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 血液透析のバスキュラー・アクセスといえば、自己血管内シャント、人工血管内シャント、表在化動脈、そして中心静脈カテーテルである。中心静脈カテーテルは急性期に用いられるカテーテルと、外来透析で長期使用できる皮下トンネルとカフのあるカテーテルに分かれる。  なお、以前は前者をtemp...
2024/09/18

膜性腎症とオビヌツズマブ

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  膜性腎症に対するリツキシマブの有効性を示すMENTOR試験が 発表された のは、2019年。その2年後には、2021年版KDIGO腎炎・ネフローゼガイドラインで膜性腎症の第一選択薬の一つになった。  ということはそろそろ、先を行く薬が登場しているころかな・・と思ったら、オビヌ...

ACORNスタディ

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  2018年にバンダービルト大学病院が発表したSMART、SALT-ED試験を 覚えている だろうか?0.9%NaCl液(生理食塩水)が腎予後に与える害を生理的輸液と比較した、プラグマティック・スタディである。  大学病院の電子カルテを利用して日常的に行われ、個々の患者に同意を...
2024/09/14

FGF23アップデート

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 FGF23が心肥大を起こす機序が 発表されて 、はや13年。また、FGF23に対するモノクローナル抗体ブロスマブのX-linked hypophosphatemic ricketsに対する効果が 発表されて 、はや6年。いま私たちはFGF23についてどれくらい知っているのだろう...
2024/09/13

TRANSFORMスタディ

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  タクロリムス減量・代替レジメンの代表で、7月に( 導入 、 維持 それぞれ)紹介したベラタセプトとともに忘れてはいけないのが、mTOR阻害薬である。第一世代のシロリムスはイースター島(現地語でRapa Nui)の土壌から発見されたためRapamycin(商品名Rapamune...
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