腎性貧血においてエリスロポエチンをはかることが日本透析学会ガイドラインでは推奨され500U/l以下というカットオフがついているが、ルーチンに測っているかはしらない。私は測らない慣習のところで育ったので測らない。ただエリスロポエチン検査の保険収載に「…エリスロポエチン若しくはダルベポエチン投与前の透析患者における腎性貧血の診断のために行った場合に算定する」とあるから、始めちゃってから測っても点数がつかないかもしれない。
というか、点数がつかないだけではなく、意味がないかもしれない。というのは、この検査は少なくとも私が問い合わせたところではALP標識の抗EPOトリポリクローナル抗体で行うので、抗原認識がかなりざっくりで、ESA製剤はどれも交差するからだ。そしてESA製薬会社が「どれくらい交差する」というデータをくれないので、それを考慮して解釈することも不可能。ただ、将来HIF賦活薬(以前に書いた)が入ってくれば投与後のEPO濃度やヘプシジン濃度変化をみるかもしれない。