さて、MICUも終り、ほっと一息ついている。今月は活き活きと楽しくかつアグレッシブに仕事ができて充実していた。同時に課題も発見した。ひとつは、手技ができるのは良いとして、これからはそれを人に教えたりトラブルシュートしたりできる必要がある。手技を英語で教えるのはなかなか難しい。スポーツを教えるようなものだ。「針を進めて(go in)」「ゆっくり引いて(come back slowly)」「ガイドワイヤーを通して(feed the guide wire)」など。
二つ目は、sickな状況にもグレードがあって、分単位、十分単位、一時間単位、数時間単位、一日単位を争うというようにそれぞれ対応が異なることだ。すべての状況が、患者さんに飛びかかるようにやれ挿管だラインだとドサドサやる必要があるわけではない。すべての出血が、緊急手術や緊急内視鏡、緊急血管造影が必要なわけではない。リスク査定が重要だ。
三つ目は、すべての侵襲的手技は確実に行わなければならないということだ。あせって合併症を起こしたり、手技に失敗しては元も子もない。だから、そもそもその手技が必要かを熟慮したり、もっとも安全に行える方法を選んだり、止血・凝固異常があればそれを緩和したりする。幸い先月は何も起きなかったので、私は怖いもの知らず(intrepid)でイケイケ(aggressive)だった。今後は慎重さが必要だ。